スミソニアン国立動物園で、娘がいなくなった時に、私が完全なパニック状態になった事を決して忘れることはありません。大人が4人同行し、子供の面倒をみるには十分な人数で、いろいろ見て回りながら、その面倒を分担していました。
ただし、その日の遅くは例外でした。誰もが、誰かがアリソンの事を見ていると思っていたのです。
幸運にも、自分が1人だと気づいたとき、娘は動物園の職員の元に行き、私たちはすぐに会うことができました。しかし、私たちに起こったかもしれないあらゆる思いと、恐怖によるアドレナリン上昇を下げるのには、時間がかかりました。
「誰かがやっている」という同じような問題は、今日の複雑な医療制度でも起こります。連携が最も弱い場所は、医師、施設、診療現場間などでの移行の間に存在します。患者にとって不適切な医療連携は、入院後の再入院や重大な検査結果が通知されない、その後の 経過確認がされないといった事に繋がります。 ある研究によると、成人の半数は、病院退院後に診療過誤を経験し、19-23%は、副作用に苦しんだことがあると言います。
ノースカロライナ州では、プライマリケア医と病院の面談による定性調査が行われ、それにより効率的なケア移行についての障害と解決策を特定しました。そこで分かった重大なテーマの1つは、明確な責任が欠けていることでした。特に以下のようなところです。
誰が、退院時に未受診のテストをフォローアップする責任をもつのか。正常でない結果については?
患者の帰宅後に行われる在宅ケア認証をするのは誰か。
誰が、担当の患者が入院したのを実際にプライマリケア医に知らせていることを確認するのか。さらに、その後の経過確認に必要な関連情報の通知と受信については?
現在、電子医療記録(EMR)システムは、検査結果の追跡と確実な経過確認、治療計画に従って治療が進んでいるか、文書化されたケア移行などにつき、EMR を使用している人には、複数の専門ケアチームに情報を提供する支援をしています。しかし、米国で5つ以上の慢性疾患をもつ年配の患者は、1年に13人の異なる医師にかかると言います。病院のEMRを使用していないところへ患者が移動すればヘルスケアエコシステム内にある、在宅医療の医師、サービス代理店、薬局、セラピスト、検査機関などでは、きちんとした情報を見ることができなくなります。そして、多忙なケア専門家たちは、他の誰かが掌握していると考えることでしょう。
その結果は? 責任のないケア(非カウンタブルケア)となります。
単純なソリューションは存在しません。しかし、EMR の境界を越えて、一連の情報を見られるようにすることは、そのよい最初の一歩だと思います。
私たちがチームによるケアという道を進み続け、患者や家族とパートナーシップをもつ最も分散された中で医療を提供するのであれば、医療情報をより効率的に共有し、賢いフィードバックの仕組みをもつ共有ケアプランを最適に運用する必要があります。それが、私たちが真に責任あるアカウンタブルケアに移行することができる唯一の道です。
インターシステムズが、いかに EMR を超えての連携を支援するかについて、HIMSS18 で皆さまと議論できればと思います。ご参加をお待ちしています。より詳細はこちらをご覧ください。 https://www.intersystems.com/himss18/
Kathleen Aller
InterSystems HealthShare のビジネスデベロップメント担当。 医療およびテクノロジにおいて30年以上の経験を有す。また、患者関与、エンタープライズ・インテリジェンス、EHR、医療情報共有、およびパフォーマンスと質評価に熟達する。
Twitter: @KathleenAller