患者ケアにおける非常に大きくそして危険な溝の1つは、救急救命士(EMS)と救急科の間に存在します。救急救命での患者医療情報(PHI)の病院との共有は、無線やハードコピー報告といった昔ながらの方法で、これにより、医師が必要な情報の全てをタイムリーに受領できていないことが起こります。PHI は、1方向にしか引き渡されず、救急救命士がケアを提供するときに、必要情報にアクセスできません。この双方向の情報フローがないと、救急救命士が質のよいケアを提供することができず、患者がネットワーク外の救急ルームに運ばれたり、不必要な検査が行われる、処置が大幅に増加するなどを引き起こす可能性があります。
それでは、業界として、救急救命の観点から、情報フローの改善、患者経験全体(搬送から入院まで)の改善のために、私たちができることは何でしょうか。最初のそして真っ先にすることは、病院健康情報交換(HIE)の統合をできるようにするということです。これにより救急救命士は、現場でより素早く問題を特定して診断が可能になり、患者が適正なケアを適正な瞬間に、適正な場所で、いつでも受けられることを保証します。
業界として、EHR の分野に400以上のベンダーがあり、8社が病院レベルでのEHRの90%を占めています。これは、相互運用性の改善をより押しすめる時であることを示しています。今こそ、最後の1マイルを横断して、EMSをEMRに接続する時だと思います。ZOLL は、これを、インターシステムズとのインテグレーションによって行っています。
InterSystems HealthShare との統合により、ZOLL は、 ZOLL Care Exchange を開発し、救急救命士と病院や医師とのコミュニケーションのやり方を変えます。ZOLL Care Exchangeは、また、患者のアウトカムや診断について、よりタイムリーで完全に最新の情報を提供することで、救急救命の質と費用の効率性を改善します。患者の健康ジャニーのどこで出会うかに関係なく、私たちを支援します。分断なく継続的なケアを提供するために必要な情報を持っているのです。
私たちは、この統合における3つの主要なユースケースを特定しました。
- 一定の適切なケアを確実に提供される現場で、患者情報への問合せとアクセスを可能にし、患者を望ましい施設へ搬送することが可能になります。
- 救急救命士が提供するケアを文書化し、その医療記録を、患者の担当医または病院HERに送って、医師が、施されたケアお完全でタイムリーな情報が得られます。
- 関連する患者アウトカムとビジネスについて問い合わせを投げることができ、これにより、適正にケアを文書化して請求が行えるようになります。
医療提供者として、統合のこの次ステップは当然のことだと思います。これにより、患者によりよいサービスが提供でき、患者は、必要なときにケアを受けることができます。ケアの継続を通して、PHI を電子的に他の医療従事者と共有できることは、ケアにおける溝を埋め、ケアチームに力を与え、アウトカムの測定が可能になります。より重要なことは、さらによりよいケアを提供できるということです。
著者について
Greg Mears(グレッグ・メアーズ)
医師、ZOLL Medical Corporation、メディカルディレクター。データ活用により診療と運用を改善するための ZOLL 社データ管理製品の設計の助言を与えている。救急医療サービスの医師、教育者、運用改善の専門家として20年以上務める。ケアの統合システム構築とリアルタイムデータを活用して救急救命と臨床における意思決定を推進することに情熱を傾ける。2008年「救急医療サービスジャーナル」で、救急救命におけるトップイノベータとして表彰される。Twitter アカウント@GregMears