昨今のスマートデバイスは、私たちの日々の生活を変え、情報アクセスへの期待を高めました。このため、私たちは、沢山のタップやスワイプをしなくとも、いつでも指先で詳しい情報がみられるという期待を持つようになりがちです。
医療という見地からいうと、私たちは今確かに、多くの点でこうした期待を持つようになっています。医療組織は、患者ケアの改善にモバイル技術が有効であると長く気づいていました。それでも、実現するための革新には、数十年かかっています。
多くの医療機関は、電子医療記録(EMR)に投資し、時間の経過とともにより機能の高いEMRを採用して、こうした組織は継続的に増加する膨大なデータを保有し、データは、運用上、診療上のよりよい意思決定を支援することができます。
HL7 やFHIR といった EMR システム間の情報共有の標準は、多くの患者を包括したデータを分析することで、医療的なイノベーションを促進します。FHIR はまた、患者や EMR に接続している医師のための新たな革新的アプリケーションの開発をシンプルにしており、患者データの新しい価値ある流れを作り出す可能性を生んでいます。
今日の EMR ソリューションを使って、医療従事者は診療の場で、患者情報をアクセスしたり記録したりしています。最新ツールでは、医師がモバイルフォンやタブレットを使って、わずかなタップやスワイプで直接 EMR データを記録したりアクセスしたりできるようになっています。医師はまた、ワークフローを邪魔されることなく、デバイスのカメラで、安全に診療画像やドキュメントを取り込めます。
これまでの観察方法では、看護師や医師は、治療や面談の中で、手入力でわずかな観察データを入力していました。ワイヤレス機能を備えることで、今では、より手軽に、いつでも診断機器と接続することが可能です。ベッドサイドやウェアラブル診療診断機器は、現在、NFC、 Bluetooth、4G技術などを使って、効率的にデータを EMR にアップロードしています。
モバイル機能の備わった InterSystems Trakcareは、よりよい医療上の意思決定をサポートします。
その結果、それぞれの患者は、自動的に EMR にアップロードされた診療毎の非常に多くの高品位な診療観察情報を、すぐに持つことが可能になるでしょう。これにより、ケア提供への効果の変化をもたらす可能性があり、また、医療記録のストレージへの要求が劇的に増加します。
EMR の診療観察は増加しており、EMR データをスキャンして、自動的に患者の容態の変化を見たり、患者の健康が害されたり、正常値から逸れた時に自動的にアラートを医師に通知できるようになるのは、当然のことでしょう。頻繁に観察データを自動的にアップロードすれば、患者の状態の変化をより早く検知することが可能になり、医師に求められるマニュアルによる記録の保持が少なくなります。
多くの診療研究で、早く介入することで、治療結果の大きな改善に繋がり、患者ケアの総合的なコストも劇的に抑えられる事は、すでに証明されています。ツナミのように押し寄せる EMR 診療観察の膨大なデータは、医療提供者にとって、よりよい患者の治療結果、総合的なケアコスト低減の支援をするようです。患者が治療が必要な時、より豊富な情報が即座に得られ、今後の最良の処置方法を決定する支援を医師に与えることになるでしょう。
Dimitri Fane
Dimitri Fane は、製品管理のディレクターであり、TrakCare の製品管理と品質開発の責任者。グローバル顧客とインターシステムズ社のチームと共に、製品のビジョンを高品質に保ち、タイムリーなリリースの実現に尽力する。 1999年にインターシステムズに入社して以来、英国、ヨーロッパ、中東での技術実装、およびサポートの管理を含む様々な役割を担い、WRC (InterSystems Worldwide Response Center)のマネジメント層をサポートしている。