エグゼクティブサマリ
Neuralytix は、開発会社2社へのインタビューを通じて、同じデータ集約型アプリケーションが異なるアプローチでどのように開発されたかを比較しました。QPAIR( www.qpair.io)は、さまざまなポイントソリューションを利用してプラットフォームとアプリケーションを開発し、一方Aluna Group( www.alunagroup.com)は、InterSystems IRIS Data Platform を利用してアプリケーションを開発しました。InterSystems IRIS Data Platform は、包括的なデータ管理、相互運用性、および分析機能を単一製品として提供する統一データプラットフォームです。今回の調査により、Aluna Groupのほうが、より低コストで、より少ない労力とより少ないトータル所要時間でアプリケーションを開発できたことが明らかになりました。
はじめに
データがあらゆる組織にとって生命線に値するものであることは、誰もが認めることでしょう。どの企業も、自社のビジネス要件に基づいて、それぞれ独自のデータに関する課題やニーズを抱えています。このため、データ駆動型アプリケーションをサポートするための要件が多様化し、これらの要件をサポートするために多数のデータ管理テクノロジが市場に出回るようになりました。このようなツールやテクノロジの多くは、リレーショナルデータ管理、ドキュメントデータ管理、ビジネスインテリジェンス、自然言語処理、データ統合などの専門的な機能を提供しています。さらに、今後数年間にわたって、データの量やツールの数はますます増え続けると予測されています。このような傾向により、簡素化・集約化のニーズに加え、統合データプラットフォームの導入ニーズが高まっています。
現在では、さまざまなアプローチでデータ集約型アプリケーションが開発されています。一般的なアプローチの一つは、さまざまな個別の特化されたポイントソリューションを使用することです。もう一つのアプローチは、InterSystems IRIS Data Platform などの統合データプラットフォームを使用することです。Neuralytix は、極めて特殊な状況を除き、基本的には、統合プラットフォームを使用するのが望ましいアプローチであると考えています。
本書では、これらの2つのアプローチを比較します。
アプローチの比較
Neuralytix は、多くの状況において、統合データプラットフォームは以下の3つの主要なメリットを顧客に提供できると考えています。
- 開発コストの削減
- 構築の所要時間の短縮
- 継続的なサポートおよび保守の簡素化
この考えを検証するため、Neuralytix は、開発会社2社に大規模な研究大学のサステナビリティ研究室が使う同一のデータ駆動型分析アプリケーションを開発してもらいました。
この大学は、データ型と分析要件が異なる50のプロジェクトを組み合わせて集約できる、エンドユーザ向けのデータリッチなアプリケーションの要望がありました。エンドユーザは、自社の環境活動の強化を目指している企業です。たとえば、屋根の上にソーラーパネルを設置する場合とより大規模なソーラーファームを作る場合とを比較して、そのコスト、二酸化炭素排出量の削減、全体的な環境への影響などの点で、両方のケースの利点を調べたいと思っている組織などです。このニーズを満たすために、開発会社2社は、多様なデータソースのデータを処理して集約でき、構造化データと非構造化データの両方を分析でき、データの自然言語処理を実行でき、分析の結果をさまざまな対象者に提示するのに十分な柔軟性を備えた、データリッチなアプリケーションの開発を任されました。つまり、このアプリケーションは、多様なプロジェクトの特定の側面に焦点を当て、さまざまな基準でプロジェクトを分類し、ユーザ定義の基準によってプロジェクトの有効性を評価できることが求められていました。QPAIR は、ポイントソリューションを使用してアプリケーションを開発し、Aluna Group は、InterSystems IRIS Data Platform を使用して同じアプリケーションを開発することになりました